迷ったら愛しちゃえばいいんだよっ

久々に「イエスタデイをうたって」の連載が再開!!待ちに待った第5巻も4月に発売と、刻一刻と近づいてまいりました(タイトルは今月の扉絵のコメント)。


が、始まりがあれば終わりがあるというわけで、17日に発売した「フルーツバスケット」が23巻を最後に完結してしまいました。
少女マンガの分野においては「花より男子」、「ハチミツとクローバー」、「赤ちゃんと僕」といった名作をも凌ぐ歴代最高傑作作品だと思っていたので、非常に残念でありません。


とりあえず、この漫画を読んで思ったことは主人公だと思っていた由希がストーリーが進むにつれて、脇に追いやられていき、ライバルの夾が主役を奪い去るというこの展開がなんともびっくりさせられました。
途中での由希が透に対しての気持ちを「女性としてではなく、母親としてみている」という暴露をした時はもう信じられませんでした。
それからというもの、主人公としての道を踏み外し、たちまち夾に主人公を奪われてしまったわけですが、最終話を読んでこれはこれでいいかなあと感じました。


それにしても透が実在するとしたら、おそらく『吉永小百合』のような人間なのでしょうね。
まさに、理想のお嫁さんなのではないでしょうか。
自分的には「イエうた」のしな子先生に匹敵します。
それほど、人を暖かくしてしまう心の持ち主です。


そしてこの作品で自分が目指すべき人間像が由希の兄、綾女なのだと悟りました。
紫呉いわく「あーやの自信は人間の規格からかなり外れたところにある」そうですが、利津と同様に目標としていきたいと思います。


さて、最後に向かうにつれていくつかサプライズもありましたが、個人的に紫呉の行動については序盤のほうからうすうすわかったので、やっぱりなぁってかんじでしたが、咲ちゃんがまさか本当に師匠のところで暮らす(まかないさんとして雇われる)ことになるとは・・・。
では咲ちゃんは本当の意味で透の義母になるというわけですか!!
恐るべし、電波・・・
真鍋も最後のシーンがお肉と一緒に殴られるシーンとは・・・さすがブラック!!おいしいねぇ。


この作品の素晴らしいところはやるべきことを全てやりつくして完結するところでしょうか。
いくつかの有名な漫画は終わり方が微妙で、やり残していることがある作品があったりしますが(主にJUMP系)、フルバについてはそういった部分は無いと思われます。
逆に言えばここでしか終われない、終わることが必然であるともいえますが、どうにもまだまだ続いて欲しかった。このまま永久に草摩の呪いが解けなければまだ続いていたのに・・・と思えてしまいます。

実に名残惜しいですが、これでフルバは完成したということでしょう。
岡崎律子「小さな祈り」に乗せて
今後の高屋先生の活躍を期待します。