読書感想「六人の超音波科学者」・・・

昨日の決勝はそこそこな感じだったなぁ。
ただ、ルーニーの体力の底なしさがよーくわかったよ。

六人の超音波科学者 (講談社文庫)

六人の超音波科学者 (講談社文庫)

Vシリーズの第7弾。
今読んでるのが最終作(第10弾)だからもうじきVシリーズとはお別れになるんだなぁ。


今作は紅子祭りって感じか?
正直、細かいところを忘れてしまった・・・
とりあえず誰も来れない孤立状態の中、謎の殺人事件。
もう典型的なミステリーなのになんか新鮮感があるのは何故だろう?
今後の作品のための伏線となるこの超音波研究所。
個人的にはいきなりのしことれんちゃんとのやり取りが素晴らしい。
そして運転中の保呂草も。
こいつらがいたら絶対楽しいだろうなぁ。
そして何よりも紅子の推理力・観察力。
S&Mシリーズでの天才が真賀田四季なら、Vシリーズの天才は間違いなく瀬在丸紅子だな。
それぞれの人格を独立させて存在できる点なんかがまさに。
なんせ四季シリーズでは、・・・規制規制っと・・・
そしてこの作品最大のサプライズはれんちゃんにピンチが訪れたところだな。
まさか・・・という緊張感がすごく良かった。
あと、紅子が犯人たちに声を荒げるシーン。(下の台詞が一部)
あそこは珍しい紅子の一面ですね。
トリック的には個人的にありだと思う。
すべての可能性を疑わなきゃいけないのは実際当然だろうしね。
次回作は特別編として萌絵と犀川が登場。
ここでS&MシリーズとVシリーズとの関係が分かった人はすげぇ。


気に入った台詞
紅「ジレンマとは、知りたいものと、計算できるものを、天秤にかけることの意義です」


保「で、これから、どうします?」
七「朝になるのを待つ」
保「待たなくたって、朝は来ますよ」


紅「大切だからって、いったい何なのでしょうか?
  大切なものって、何が大切なのですか?
  大切に思うことが大切なのかしら?
  それとも、大切だと教えることが大切なの?
  私の申し上げていることがわかりますか?」


紅「気づかれたら困る、自分が誰だか見破られたら困る……、
  だから黙らせる、だから首を絞める、だから殺してしまう。
  だから、だから、だから、という理由で人はどんどん堕ちていく。
  人でなくなっていくのです。思い出しなさい。
  考えましたか?殺したら、もとに戻らないのよ!」


練「一緒に行くよ」
七「どうして?」
練「一人じゃ危ないかもだよ」
七「大丈夫」
七「ちゃんと武器を持っているし」
練「女の武器?」
七「面白いこと言うね」


七「それは立派な殺人です」
紅「殺人に、立派も貧相もないわ」
紅「法によって裁かれるかどうかも小事。良いですか?」
紅「問題は、貴女自身の評価なのです。
  貴女が、自分をどう評価するかで、決まるのですよ」


今日の独り言
「水野と森本よ、もっともっと高みへ!!」